いえとち手帖

家と土地のこと、業者に連絡する前に。

訳あり物件・不動産の売却

再建築不可の家・土地の売り方は4通り:役所での確認から買取・隣地への売却まで

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不動産会社で再建築不可だと言われても、売る方法がなくなったわけではありません。先に役所で確かめることを済ませ、そのうえで4つの売り方のどれから当たるかを決める順番で書いています。

この記事の結論

  • 再建築不可の家・土地の売り方は、隣地の所有者に売る・買取業者に売る・仲介で売る・再建築できる状態にしてから売る、の4通りです。
  • 最初に、本当に再建築不可かを市区町村の建築指導課などで確かめます。道路の種類によっては、セットバックや建築基準法43条2項の許可・認定で建てられる場合があります。
  • 隣地の所有者が買う見込みがなく、早く手放したいなら、再建築不可を扱う買取業者が現実的です。契約不適合責任・残置物・測量の扱いは、契約前に必ず書面で確かめてください。
目次(9項目)
  1. 本当に再建築不可かを、どう確かめますか?
  2. 売り方1: 隣地の所有者に売る
  3. 売り方2: 買取業者に売る
  4. 売り方3: 仲介で売る
  5. 売り方4: 再建築できる状態にしてから売る
  6. 4つの売り方は、早さ・手間・価格でどう違いますか?
  7. まとめ: どの売り方を選べばよいですか?
  8. よくある質問
  9. 出典

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役所で確かめ済みで、隣地に売る見込みがない人は

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査定は無料、入力は「60秒でカンタン入力」、査定金額は相談から3営業日以内に提示、と公式サイトに書かれています(2026年10月25日に確認)。

本当に再建築不可かを、どう確かめますか?

市区町村(または都道府県)の建築指導課などで、敷地が接している道が「建築基準法上の道路」か、何m接しているかを確かめます。不動産会社に「再建築不可」と言われただけで決めず、まず役所で確認してください。建て替えができない理由が接道ではなく、市街化調整区域にあることだと言われた場合は、確かめる窓口と売れる相手が変わります(市街化調整区域の実家の確かめ方と売れる相手)。

接道義務とは

建築基準法43条1項により、建物の敷地は原則として幅4m以上の道路に2m以上接していなければなりません(国土交通省の資料)。ここでいう「道路」は建築基準法上の道路で、見た目が道でも該当しないことがあります。また、自治体は条例でこれより厳しい条件(道路の幅や接する長さ)を加えられるため(同条3項)、物件がある自治体の決まりも確かめる必要があります。

幅4m未満の道でも、特定行政庁(建築の許可などを行う自治体)が指定した道は、建築基準法上の道路とみなされます(42条2項道路)。この場合、原則として道の中心線から両側2mの部分は道路とみなされ、建て替えのときはその線まで敷地を下げる「セットバック」が必要です(国土交通省の資料)。

役所で調べる方法と、聞くこと

道路の種類(道路種別)は、自治体のウェブ地図で調べられることがあります。たとえば名古屋市は「指定道路図」のウェブサイトで道路種別を調べるよう案内し、表示がない・分からない場合は建築指導課の道路審査担当に相談するよう書いています。窓口や調べ方は自治体ごとに違うため、物件がある自治体のページを確かめてください。

窓口では、次のことを聞くと話が早く進みます。

  • 敷地が接している道は、建築基準法上の道路か。道路なら何条何項の道路か(42条1項・42条2項など)
  • 42条2項道路なら、セットバックはどこまで必要か
  • 敷地が道路に接している長さは、2m以上として扱えるか
  • 道路に当たらない場合、43条2項の認定・許可を受けられる可能性はあるか。手続きと必要な書類は何か

必要なものは自治体ごとに違うため、事前に窓口の案内を確かめてください。当サイトの考えでは、物件の住所と地番、手元にあれば公図・測量図・登記事項証明書・現地の写真を用意すると、場所の特定が早くなります。

43条2項の認定・許可

接道義務を満たさない敷地でも、43条2項の「認定」(1号)か「許可」(2号)を受ければ、建てられる場合があります。1号は、幅4m以上の道(農道など)に2m以上接し、延べ面積500m²以下などの条件を満たす建物を特定行政庁が認めるもの、2号は建築審査会の同意を得て特定行政庁が許可するものです(国土交通省の資料)。国土交通省の資料では、2023年度(令和5年度)の件数は認定が1,232件、許可が6,579件とされています。

認定・許可を受けられるかは、敷地ごとの審査で決まります。売る前に可能性があるかを窓口で聞いておくと、売り方の選択肢が増えます。

売り方1: 隣地の所有者に売る

隣の土地の所有者にとっては、敷地が広がる・道路への接道が増えるなどの利点があるため、一般の買い手より買う理由があることがあります(当サイトの考え)。隣地が空き地や古家の場合、隣地の所有者が建て替えを考えている場合に向きます。

話を持ちかけるときは、価格の前に「買う気があるか」を聞き、測量や境界の確認をどちらが負担するかも決める必要があります。

売り方2: 買取業者に売る

再建築不可の物件を扱う買取業者に、そのまま買い取ってもらう方法です。買い手を探す期間がいらず、家財が残ったままでも買い取ると案内している業者もあります。代わりに、業者は買ったあとに再販や活用の手間とリスクを負うため、価格は仲介で買い手が見つかった場合より低くなりやすい、と当サイトは考えています。

買取が向く人

  • 隣地の所有者が買う見込みがない
  • 遠方に住んでいて、管理や売り出しの手間をかけられない
  • 家財の片付けや解体をせずに手放したい

頼む前の確認点

次の4つは、査定のときに必ず聞き、契約書でも確かめてください。

  • 契約不適合責任(売ったあとに雨漏りなどの不具合が見つかったとき、売主が負う責任)を免除する特約があるか
  • 残置物(家財)をそのままにしてよいか。処分の費用を誰が負担するか
  • 測量・境界の確認が必要か。必要なら費用を誰が負担するか
  • 入金までの流れと時期。手付金の有無と、決済の日

当サイトで提携を予定しているワケガイ(運営: 株式会社ネクスウィル)の公式サイトでは、次のように案内されています(2026年10月18日に確認)。

  • 対応する物件に「再建築不可・借地・底地」を挙げ、よくある質問で道路に接していない土地や接道要件を満たさない土地も買取可能としている
  • 査定は無料。価格や条件が折り合わず買取に至らなかった場合も費用はかからない
  • 残置物はそのままの状態で買い取ることも可能で、売主が片付ける必要はない
  • 買取の場合は仲介手数料が不要
  • 流れは、相談 → 調査 → 回答 → 契約 → 決済。よくある質問では「最短で翌営業日に買取完了」、トップページでは「最短3日で現金化」と書かれている(どちらも最短の場合)
  • 契約不適合責任の扱いは、確認したページ(トップ・よくある質問・会社概要)には書かれていなかった。査定のときに確認が必要

公開事例(ワケガイの買取事例): 再建築不可で5年売れなかった、相続した戸建て

当サイトが提携を予定しているワケガイ(株式会社ネクスウィル)が公開している買取事例によると、物件は大阪府箕面市の、道に接道していない住宅街にある再建築不可の中古戸建て(147.2m²)です。兄弟で相続し、弟の家族が住んでいました。再建築不可の土地のため、5年間売れない状況が続いていたとされています。同社が相続人の持分を買い取り、その後は賃貸を付けて投資用の戸建てとして別のオーナーに譲ったと書かれています。事例ページに表示されている買取価格は120万円です。1社が公開している1件の事例で、どの物件にも同じ結果が出るわけではありません。

出典: ワケガイ「再建築不可の古家戸建」(買取事例)(2026年10月18日に確認。ページに掲載日の表示なし)

1社の査定だけでは価格や条件の良し悪しが分からないため、2〜3社に頼んで比べてください。業者ごとの対応範囲は訳あり物件の買取業者の比べ方で横並びにしています。査定で「0円」と言われたときの理由の分け方は、再建築不可で査定0円と言われたらにまとめています。

売り方3: 仲介で売る

不動産会社に買い手を探してもらう方法です。買い手が見つかれば買取より高く売れる可能性があります(当サイトの考え)。一方で、再建築不可の物件は建て替えができないため買い手が限られ、時間がかかることがあります。

向くのは、急いでいない人、建物がまだ使えて「建て替えずに住む・貸す」買い手が見込める立地の人です。仲介の場合は、売れたときに仲介手数料がかかります。

売り方4: 再建築できる状態にしてから売る

接道の条件を満たせるようにしてから売る方法です。手間と費用はかかりますが、一般の物件として売れるようになれば、買い手の幅が広がります。

セットバック

敷地が42条2項道路に接している場合は、道の中心線から2mの線まで敷地を下げれば建て替えができることがあります(国土交通省の資料)。下げた部分は道路とみなされ、建物を建てられません。

隣地の一部を買う・借りる

道路に接する長さが2mに足りない場合、隣地の一部を買う、または借りて、接道を2m以上にする方法があります。隣地の所有者との交渉と、測量・登記の費用がかかります。

43条2項の許可・認定を受ける

上の「確かめ方」の節のとおり、許可・認定を受けられれば建てられる場合があります。費用の額は、敷地の状況や必要な手続きによって違うため、当サイトでは目安を示していません。

モデルケース: 接道が2mに足りない家を売るときの進め方

次の条件は、手順を説明するための架空の例です。相続した家の敷地が、建築基準法上の道路に1.5mだけ接していると仮定します。原則の2mに0.5m足りないため、このままでは建て替えができません(建築基準法43条1項)。

  1. 建築指導課などで、道路の種類と接している長さが本当に1.5mとして扱われるかを確かめます。42条2項道路なら、セットバックの位置も聞きます。
  2. 43条2項の認定・許可を受けられる可能性があるかを聞きます。可能性があれば、売り方4(再建築できる状態にしてから売る)や仲介も選択肢に残ります。
  3. 隣地の所有者に、土地を買う気があるか、または幅0.5m以上の土地を売る・貸す気があるかを聞きます。接道が2m以上になれば、原則の条件を満たせます(自治体の条例でより厳しい条件がないかも、手順1で確かめておきます)。
  4. どれも見込みがなければ、再建築不可を扱う買取業者2〜3社に査定を頼み、契約不適合責任・残置物・測量の扱いを書面で比べます。

この例では、役所での確認と隣地への打診を先に済ませることで、「買取しかない」と決めてしまう前に、ほかの売り方が残っていないかを確かめられます。

4つの売り方は、早さ・手間・価格でどう違いますか?

4つの売り方の傾向を並べると、次のとおりです。価格は物件ごとに違うため、「傾向」として読んでください(当サイトの整理)。

比べる点隣地の所有者に売る買取業者に売る仲介で売る再建築できる状態にしてから
早さ相手次第早い傾向時間がかかることがある手続きの分だけ遅い
売主の手間交渉・測量の調整少ない傾向内見の対応など多い
価格の傾向相手の事情で変わる仲介より低い傾向買い手が見つかれば買取より高い可能性一般の物件に近づく可能性
向く人隣地に買う理由がある早く・手間なく手放したい急がない・使える建物がある時間と費用をかけられる

買取業者を比べるときの基準と、業者ごとの公式表記は訳あり物件の買取業者の比べ方にまとめています。

まとめ: どの売り方を選べばよいですか?

  • 役所でまだ確かめていない: まず建築指導課などで道路種別と接道の長さを確認。セットバックや43条2項で建てられるなら、売り方4か仲介へ。
  • 隣地の所有者に買う理由がありそう: 売り方1から当たる。
  • 隣地の見込みがなく、早く手放したい: 買取業者に2〜3社査定を頼み、契約不適合責任・残置物・測量の扱いを比べる。
  • 急がず、使える建物がある: 仲介で売り出し、時間がかかるようなら買取と比べる。

よくある質問

相続登記の前でも売れますか?

売るには相続登記が必要です。ワケガイのよくある質問では、相続登記の前でも相談でき、登記の完了を前提に先に契約し、登記完了後に引き渡すことができると案内しています(2026年10月18日に確認)。相続登記は2024年4月1日から義務で、相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内の申請が必要です(法務省)。

売れるまでの固定資産税はどうなりますか?

売れるまでは所有者に固定資産税がかかり続けます。空き家のまま管理が行き届かず、市区町村から勧告を受けると、住宅用地特例が受けられなくなります(国土交通省)。

先に解体した方が売れやすいですか?

再建築不可なら、売り先が決まる前の解体は避けた方が安全です(当サイトの考え)。理由は2つあります。まず、接道の条件を満たさない限り、壊すと建て直せません。また、1月1日の時点で住宅の敷地でなくなると、住宅用地特例が受けられなくなることがあります(横浜市のよくある質問の例)。

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査定を頼むと、売ると決めていないのに話を進められそうで迷っている人へ

売るかどうかを決める前に、再建築不可のままでいくらになるかを確かめられます

費用
査定は無料。価格や条件が折り合わず買取に至らなかった場合も、費用はかかりません
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分かること
買取の査定金額。相談から3営業日以内に提示されます
申込後の連絡
「しつこい営業は行いません」と公式サイトに書かれています。査定だけでもよいかという質問には「大丈夫です」と答えています

向いている人

  • 役所で、再建築不可だと確かめた
  • 隣地の所有者に買う見込みがない
  • 遠方に住んでいて管理を続けられない、または家財を片付けずに手放したい

向いていない人

  • 役所でまだ確認していない(→ 先に確かめ方へ)
  • 隣地の所有者が買いたがっている(→ 隣地への売却を先に)
  • 山林や田畑など、宅地として使えない土地(→ ワケガイは買取が難しい場合があると書いています。建物のない土地なら相続土地国庫帰属制度も比べる)
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上の内容はワケガイの公式サイトとよくある質問に書かれていることです(2026年10月25日に確認)。契約不適合責任の扱いは、確認した公式ページには書かれていないため、査定のときに聞いてください。ほかの業者とも比べたい場合は、買取業者の比べ方を先にどうぞ。

出典